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人間国宝 森口華弘
人間国宝 重要無形文化財「友禅」技術保持者
大正13年より、三代目友禅師・中川華邨に師事し、昭和14年1月に独立して工房をもつまで、友禅の研究と修行に励みました。その一方で華邨の紹介で、四条派の画家・疋田芳沼に就いて日本画を学んでいます。 後に、博物館で目にした漆蒔絵の梨子地にヒントを得て、江戸時代から伝わる撒糊(まきのり)技法を、漆芸の蒔絵(まきえ)技法と組み合わせることを思いつき、苦心の末、独自の「蒔糊(まきのり)」の技術を創成しました。
昭和30年、第二回日本伝統工芸展に蒔糊を施した友禅着物「おしどり」「早春」「松」を出展し、全作入選し、そのうち「早春」は朝日新聞社賞を受賞しました。
昭和31年、第三回日本伝統工芸展で友禅着物「薫」が文化財保護委員会会長賞を受賞し、日本工芸会正会員となり、翌32年から同展鑑査員に就任以降毎回秀作を出品し続けています。
昭和42年、57歳で国の重要無形文化財保持者に認定されました。色数を極力排した格調高い森口華弘の友禅は、世界的にも高評価されています。
作品名 『菊』
作品名 『梅乃図』
作品名 『初冠雪 訪問着』
作品名 『山茶花』
人間国宝 森口邦彦
人間国宝 重要無形文化財「友禅」技術保持者 京友禅
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昭和16年(1941) 京都市に生まれる
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昭和38年(1963) 京都市立美術大学日本画科を卒業
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昭和41年(1966) パリ国立高等装飾美術学校を卒業
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昭和44年(1969) 日本伝統工芸展にてNHK会長賞
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日本伝統工芸染織展にて文化庁長官賞
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昭和47年(1972) 第一回日本伝統工芸近畿展にて日本工芸会長賞
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昭和48年(1973) 日本伝統工芸展にて朝日新聞社賞
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昭和61年(1986) パリ・ジャンヌビッシュ画廊にて平面作品の個展
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平成04年(1992) 第42回芸術選奨文部大臣賞
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平成07年(1995) 京都府無形文化財「友禅」保持者に認定
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平成13年(2001) 紫綬褒章
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平成19年(2007) 重要無形文化財「友禅」保持者に認定
伝統的な友禅技法を継承しながら、意匠面では、父(人間国宝森口華弘)同様に色数を抑え、大胆かつモダンな意匠で独自の作風を用いて、伝統的な友禅の世界に新たな可能性を導き出しました。主に幾何学的な抽象形態の造形は、着物を着た姿、動く姿を念頭において制作されてます。